検索広告においてより多くのユーザーに広告をクリックしてもらうために、キーワードの選定はとても重要です。
今回は検索キーワードの考え方とGoogleキーワードプランナーについてご紹介したいと思います。
キーワードの考え方
まず検索キーワードを作成する際に、皆さんはどのようなプロセスを実施しているでしょうか?
私は以下のことを意識してキーワードを選定します。
「クライアントサービスの理解」
「ターゲット理解」
➀クライアントのサービスを理解する
クライアントのサービスも細かく分けると様々な内容があり、どの情報をキーワードとして設定すれば良いのか迷ってしまいますよね。
まずは、上記の表にあるようにキーワードのカテゴリに分けて考えていきます。
- 商材・・商材の内容や仕組みを知り、クライアントの提供している商材を理解する
- 強み・・商材の強みやユーザーにとってのメリットを理解する
- 実績・・過去の販売数などの実績を知り、人気商品や売れ筋商品を理解する
- 現状・・クライアントが抱く理想や問題点を理解する
- 競合・・どのような競合がいるか、また競合より優れている優位性を理解する。
この中から、「軸となるキーワード」と「掛け合わせるキーワード」を選びましょう。
上記の例でいうと1の商材が軸となるキーワードになることが多いかと思います。
2~5のカテゴリは掛け合わせるキーワードとなる場合が多いです。
軸となるキーワードとは、
- 学習塾であれば「塾」や「学習塾」
- ドッグフード販売であれば「ドッグフード」や「犬のエサ」など
掛け合わせるキーワードとは、
- 「塾」の特徴・・・個別指導、高校受験、大学受験 など
- 「ドッグフード」の特徴・・・国産、グレインフリー、ドライ など
これらを掛け合わせると、「塾 個別指導」「ドッグフード 国産」となります。
掛け合わせるキーワードは、サービスの特徴や強みを掛け合わせるといいでしょう。
②ターゲットを理解する
次はクライアントのサービスを利用するターゲットユーザーを明確にしましょう。
より多くのユーザーに広告をクリックしてもらいたいですが、サービスに興味を持つユーザーでなければいけません。
ターゲット像を明確にする
クライアントのサービス・商材を求めているターゲットの属性を明確にしましょう。
- 年代
- 性別
- 地域
- 時間
- 生活スタイル
- 趣味、関心 など
ユーザーがサービスを求めるニーズや求める理想を知る
なぜこの商材を欲しいと思っているのか、商材のどの部分に魅力を感じているのか考えましょう。
- 効果
- 価格
- 品揃え
- 使いやすさ、手軽さ
- 対応スピード(即納)
- 安心、信頼
- 口コミ
これらはクライアントからのヒアリングはもちろんですが、実際にユーザーの生の声を見ることができるレビュー欄やSNSを参考にするのもおすすめです。
ターゲット層が明確になってくると次第にユーザーがどんな仕事をして、何に興味を持っていて、どのような生活スタイルで行動をしているのか見えてくるのではないでしょうか?
これをもとにキーワードの軸や掛け合わせを考えていきましょう。
ビッグワード・スモールワードとは?
次はキーワードの中でも検索されやすいキーワードと検索されにくいキーワードについて考えていきましょう。
よく言われているのはビックワード・スモールワードです。
(そこそこ多く検索されるキーワードはミドルワードといいます。)
- ビッグワード・・・検索エンジンで極めて多く検索されるキーワード
- ミドルワード・・・検索エンジンでそこそこ多く検索されるキーワード
- スモールワード・・・検索エンジンで検索されることが少ないキーワード
上記の通り検索エンジンに検索されやすいキーワードほどビッグになり、検索されにくいキーワードがスモールとなります。
次にビッグワード・スモールワードの具体的なキーワード例と、検索しているユーザーの心理を見ていきましょう。
キーワード例 | 検索しているユーザーの心理 | |
---|---|---|
ビッグワード | ドッグフード | ドッグフードの種類や成分、価格等を全体的に検索しているユーザー |
ミドルワード | ドッグフード 価格 | ドッグフードの価格を調べたいユーザー |
スモールワード | ドッグフード 人気商品 価格 | ドッグフードの中でも人気のある商品の価格を知りたいユーザー |
上記の表から、スモールワードになるほど細かく具体的に検索しているのが分かると思います。
このようにビッグワードだと検索しているユーザーは多いものの、具体性がなく広告をクリックする確率は下がってしまいます。
逆にスモールワードだと調べたいことが具体的で明確になっているので、自分が知りたい情報にマッチする広告であればクリックする確率は高くなります。
ただし、検索するキーワードが具体的になるほど検索数自体が少なくなります。
ビッグワードとスモールワードともにバランスよく選定し、成果に繋がるキーワードを抜け漏れなく設定することが大切です。
さらに、運用型広告ではマッチタイプや除外キーワードの設定も重要になってきます。
下記の記事で詳しく説明しているので、見てみてくださいね。
部分一致、絞り込み部分一致とは?違いや設定方法・使い分けのコツまで解説!
成果改善に繋がる「除外キーワード」の選定方法と注意点を解説!
Googleキーワードプランナーを活用してみよう
クライアントのサービス理解やターゲットユーザーが決まったら実際にキーワードを作成していきましょう。
キーワード作成時におすすめする方法は「Googleキーワードプランナー」です。
キーワードプランナーとは
キーワード プランナーでは検索キャンペーンのキーワードを調査できます。
この無料ツールを使用すると、ビジネスに関連する新しいキーワードを見つけたり、そのキーワードの検索数の見積もりや、キーワードをターゲティングする費用の見積もりを確認したりできます。
引用:Google広告ヘルプ
キーワードプランナーを使うメリット
- 商品やサービス、ウェブサイトに関連するキーワードの候補を確認できる
- キーワードが 1 か月に獲得する検索数の見積もりを確認できる
- キーワードの検索で表示される広告の平均費用を確認できる
- キーワードが、ブランドに関連するさまざまなカテゴリにどのように当てはまるかを確認できる
- キーワード プランを使用して、詳細なキーワード調査を中心とした新しいキャンペーンを作成できる
キーワードプランナーはGoogle広告の管理画面から使用することができます。
では実際にキーワードを作成しながら説明していきたいと思います。
新しいキーワードを見つける
ここでは例として「ドッグフード」関連のキーワードを見つけていきたいと思います。
ツールと設定からキーワードプランナーをクリックすると、下記のような画面が表示されます。
左の「新しいキーワードを見つける」を選択しましょう。
「キーワードから開始」を選択し、検索窓にキーワード候補を出したいキーワードを入れます。今回は「ドッグフード」と入力します。
すると下記の画面が表示され、キーワードの候補が確認できます。
キーワードは関連性の高い順で表示されます。
月間平均検索ボリュームや競合性などの指標を元に有効だと判断できるキーワードを取り入れていきましょう。
検索ボリュームと予測のデータを確認する
掛け合わせたキーワードが本当にユーザーに検索されるキーワードなのか、検索ボリュームを確認していきましょう。
右側の「検索ボリュームと予測データを確認する」を選択します。
今回は例として以下のキーワードを入れてみました。
ドッグフード 国産
ドッグフード グレインフリー
ドッグフード 安全
ドッグフード ドライ
ドッグフード 食べない
月間平均検索ボリューム順に並べ変えてみました。
この結果から、「ドッグフード 食べない」の月間平均検索ボリューム(※1)が1,000と、他のキーワードより検索ボリュームが高いという結果が出ました。
愛犬がドッグフードを食べないという悩みで検索するユーザーが多いということが分かりますね。
※1「月間平均検索ボリューム」は、指定した月単位の期間や地域、検索ネットワークで、対象のキーワードとその類似パターンが検索された平均回数を指します。この情報を基に、設定したキーワードの検索回数が 1 年間のどの時期に多くなるかを分析できます。
キーワードプランナーは無料で使えてとても便利なツールですが、掲載結果は様々な要因で変化します。表示されたキーワードをよく精査し、不足するキーワードを追加して抜け漏れなくキーワードを設定しましょう。
キーワードプランナー以外のツールも活用する
キーワードを考える際に、関連語ツールやキーワードリサーチツールを利用すると便利です。
キーワードの言い換えや、どんな掛け合わせで検索されているのかを調べることができます。
詳しい使い方や他のツールは下記の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【作業効率UP!】広告運用者に聞いた本当におススメしたい便利ツール10選
まとめ
キーワードを選定するということは、同時にクライアントのサービスやターゲット層の理解が不可欠になります。
運用開始後は、数値や検索クエリなどをチェックし、成果に繋がるキーワードにブラッシュアップしていくことが重要です。
キーワードプランナーやその他のツールを活用しながら、クライアントの成長に貢献していきましょう!